自分の...


たまたま、
声楽のH先生が、


「...ベルカントの歌声はいいよねー。日本の民謡歌手の歌声もいいよねー。ベニスのゴンドラ漕ぎの歌声はきらいだねー。

どんな声がいいかって言うなら、僕はその人の持ち味がよく出てる声が...

「他人=他の楽器」の良い音を目指すのではなく、自分の楽器を育てよう。
(だって自分の本当の声なんて聞こえないじゃん、育てようがないじゃん、という誰かの声が聞こえた気がするけど)
さてどうする、皆さん、
自分の楽器をそだてよう!

自分...という楽器を育てるには?」


...とLINEが入った。




自分...という楽器を育てる...

なんと、ズキン!とくる言葉だろうか。
声楽は、自分自身が楽器になるから、、
その人の持ち味がダイレクトに出るわけで。
でも!
これは、ピアノ等、他の楽器にも通ずるわけで...

「自分!」という音色を育てる...と。


華やかな経歴を持つ演奏家が世界には
たくさん!いる。
素晴らしいテクニックを持ち、
人気もある。

でも、皆んながいいと言うから、、、
だからといって、
好きか?というと、、、そうでもない場合もあり。。。


お料理と同じだな...

どんなに美味しい!ものでも、
好きじゃないものがあるわけで、、、
反対に、
まわりが、美味しくない!といっても、
なんか、ハマってしまう味!っていうのもあるわけで。


結局は
好き!か、嫌い!


音楽も同じ!に感じる。


そして、
自分の音を育てる...
とは、、、

必ずしも、音楽だけやって、
たくさん練習して、
テクニックを磨き...
(もちろん!大切だけど、、、)

やはり「人となり」...。



まだ、大学卒業したばかりの頃、
ピアニストのTa師匠のリサイタルの打ち上げで、隣に座っていた。
素晴らしい演奏に、毎回 心が踊った...
Ta師匠と話しをさせていただくことが、
夢のようだった。
ある時、
「...どうしたら、先生のようにあんな風に素敵な音!を出せるようになるんですか?」

と、、、質問してしまった。
先生は笑みを浮かべて
「ふ○○さん、素敵な音が出せるようになりたいの?
......、たっくさん、悲しい想いをする事なんだよ...たくさん悲しみを経験する事かな...」

...と、話された。


今の自分ならその言葉の重みに、
涙が出ただろう、、と思う。

でも!
まだ22歳位の自分は、、、
「...えぇ〜??!...そんな、悲しいことたくさん経験しなくては、いい音色が出ないなら、ピアノうまくならなくても、いいかなぁ〜...」

などと、、、
話して...((((;゚Д゚)))))))


ただ、
その時の事...あまりにも印象的だったので、心の中にずっとある出来事だった。



自分の楽器(音)を育てる...
様々な感動(この中には悲しみも、喜ぶことも全て含めて。)を経験すること...

そして、
自分が、「音」を出す時、また
「音」を作り出す時、、、

「祈り」の想いを持つこと...


自分自身......そんな修行を、
積んでいきたい、と思う。

















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このページは、bellが2020年4月21日 23:43に書いたブログ記事です。

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